地震13日目

平成23年3月23日

地震からもう2週間が経とうとしているのに、今度は水道水が放射能で汚染されるという新たな問題が発生した。この地震は中々過去の事件になってくれない。
つい昨日スーパーマーケットで棚に並んだ大量のミネラルウォーターを見かけた時には「品不足に合わせて大量に受注した商品が消費者の落ち着きで売れ行きを大きく落としたら、停電と合わせてこれも店の赤字の影響に成るのだろうな」と、もう品不足が終わったかの様な心持ちになったものだが、まさか新たな品不足が発生する羽目になるとは。

第34報-千葉県水道局水道水における放射線量の測定結果について/千葉県 http://www.pref.chiba.lg.jp/suidou/souki/0311dannsui-34.html
東京都水道局金町浄水場の浄水で3月22日放射性ヨウ素131が、厚生労働省が示した乳児による水道水の摂取を控える指標である100ベクレル/kgを超える、210ベクレル/kg検出されました。
千葉県水道局において、3月21日に採水した浄水の放射性ヨウ素131の測定結果は、全ての浄水場において乳児向けの指標の半分以下です。
ただし、当局の水源はその多くが東京都と同じ利根川水系です。念のため乳児の飲用は控えてくださるようお願いいたします。

平成23年9月21日追記。やはり予想した通りの事態が発生した。
投げ売りされる輸入水、“過剰在庫”で悲鳴(1) - 11/09/20 | 14:13 http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/3fe755f983d54b3071009e9f9d4e0b66/page/1/

震災後の特需に沸くミネラルウォーターだが、一部で余剰在庫に頭を悩ます業者も出てきている。

 食品など通信販売大手ケンコーコムでは3、4月と注文が殺到し、4月中旬には1週間で通常の10倍以上の2万5000箱(1箱24本)売れていたが、5月の連休中の1週間には4000箱まで急減した。

 一方で、同社は3月下旬の時点で輸入品を中心に夏までに100万箱を仕入れる計画を決めており、今や在庫の山を抱えている状態だ。結果、米国産の「クリスタルガイザー」を1箱(=48本)1290円、1本当たり27円と、震災前から約2割値下げ。採算割れの水準だが、倉庫料が膨らむ中、在庫整理が先決と判断した。後藤玄利社長は「天然水の相場がここまで崩れるとは想定外。誤算だった」と悔やむ。

父はわざわざ水を買っておいてくれと俺に頼んできた。父は普段中国産の食品を平気で食べている癖に、放射線被害に関してのみ不必要に過敏に反応している。

停電が無く、余震も無く、食べ物も上水道放射能に汚染されておらず、農作物や住民が余所の人間から風評被害を受けない北海道や近畿以西が羨ましい。まさか当たり前の日本の生活を望む様になるとは思いもしなかった。

阪神淡路大震災もそれなりに大変な災害であったが、東北太平洋地震と比べるとどういう違いが有るだろうか。被災地以外での買い占めは無かった気がするし、津波、停電、原子力・火力発電所の停止、周辺地域の放射能汚染も発生していない。何より日本の中枢である東京都に何の被害も無かった点は大きい。二次被害がとても軽微で今回の東北太平洋地震に比べて収拾の付け易い災害であった様に思えてくる。発生が早朝で避難が難しかったとか、2箇月後に地下鉄サリン事件が発生していたとか、インターネットや携帯電話が普及していなかったとか、その辺りの細かい比較も見てみたい。阪神淡路大震災の時、街で燃えていた火を消えないように何年も守り続けて震災の教訓とした人が居たが、今回の地震ではそんな余裕は有ったのであろうか。

これは怖い。

東京新聞:現地ルポ・振り切れた測定器の針 ジャーナリスト豊田直巳氏:社会(TOKYO Web) http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011032101000386.html
そこで1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト)まで測定できるガイガーカウンターを取り出したが、これもガリガリガリと検知音を発し、瞬時に針が振り切れた。「信じられない。怖い」。私は思わず声に出していた。