死者数から見る東日本大震災の被害程度

総括:東日本大震災とは、年間の死者数が100万〜110万人で且つ年毎に死者数が3万〜5万人前後変動する国に於いて、1.8万人の死者行方不明者が発生した災害である。その死者発生地域は47都道府県の内の3県に集中し残り44都道府県の死者数は少ないか皆無。また死者の過半数は65歳以上の高齢者である。

感想:1000年に一度且つ戦後最大の災害ではあるものの、改めて死者数の推移という視点から見ると、その数値の変動は体感していた被害規模よりもずっと小さい。東日本大震災発生前年の平成22年は平成21年より死者数が5万人も多い点が気に成るが、何か有ったろうか。

10年間の日本人の死者数(いずれも推計値)は以下の通り。

年度 死者数 前年差 前年比
平成15年 102万5000人
平成16年 102万4000人 -1000 0.999%
平成17年 107万7000人 +5万3000 1.051%
平成18年 109万2000人 +1万5000 1.013%
平成19年 110万6000人 +1万4000 1.012%
平成20年 114万3000人 +3万7000 1.033%
平成21年 114万4000人 +1000 1.000%
平成22年 119万4000人 +5万 1.043%
平成23年 126万1000人 +6万7000 1.056%
平成24年 124万5000人 -1万6000 0.987%

平成24年(2012)人口動態統計の年間推計|厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei12/

東日本大震災で生じた死者は1万5883人。行方不明者は2671人。合計1万8554人。
広報資料 平成25年6月10日 警察庁緊急災害警備本部
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の被害状況と警察措置
http://www.npa.go.jp/archive/keibi/biki/higaijokyo.pdf

asahi.com朝日新聞社):震災死者、過半数が高齢者 津波から逃げ遅れか - 東日本大震災
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201104090357.html

2011年4月9日23時1分
東日本大震災で死亡が確認された約1万3千人のうち年齢がわかった7935人を朝日新聞が調べた結果、65歳以上の高齢者が55.4%を占めることがわかった。