戦争教育アニメーション

はだしのゲン 平成29年8月31日
原作既読
点数:2/5
分類:戦争 広島弁 原子爆弾
粗筋:広島県に住む中岡元は原子爆弾の投下で母以外の家族を失いこんどうを家族に迎える
総評:原作に忠実なので原作を読んでいる人間には退屈。展開が早い。原作通り元は不自然に逞しい。

・キャラクターデザインは原作と大きく違う。
・鯉の持ち主が殴る際元に殴り掛かる前に血しぶきが飛んでいた。
・元は爆弾投下で街が壊滅し親兄弟が死んだばかりなのに赤ん坊が産まれた直後に冗談を言う余裕が有る。
・「終戦」ではなく「敗戦」と表記している。


はだしのゲン2
点数:2/5
分類:戦後 闇市 戦災孤児 病気
粗筋:3年後浮浪児のまさ達と仲間に成り家を建て母が死ぬ
総評:塗り間違いは目立つがぬるぬるとよく動く。時間の経過が早い。収容所が描かれていないので何故衣食住を捨てて迄浮浪暮らしを選ぶのか分からない。アニメ独自の話なので原作を読み終わっていても楽しめる。前作より面白い。

・キャラクターデザインも声優も変わった。と思ったが声優は交代していないらしい。
・登場人物は原作通りだが今回は話もアニメ版独自。
・元もりゅうたも前半はいつも裸足。
・22分 先生が浮浪児に怒鳴る場面で襟が塗り間違えられていた。
・31分 耳の影が塗り間違えられていた。
・子供達だけで家が建てられている。
・元はすりは容認していないのに畑泥棒と金属泥棒は犯している。
・元新聞記者のお爺さんは、文字を教えたり荷車を押したり蝦を捕まえたりという程度にしか役に立っていない。


クロがいた夏 平成29年9月1日
点数:1/5
分類:広島 原子爆弾 猫
粗筋:猫のクロが飼い主の命を2度助け約束通り防空壕で死ぬ
総評:戦時要素が薄く退屈。何を伝えたい作品なのかまるで分からない。単純にクロの死を悲しんでいるだけなので、戦争ではなく交通事故で死んでも物語が成り立ってしまう。クロの死には何の必然性も無くただ悲劇を描く為に殺している。

・原作と絵が違う。主人公も女の子に変えられ猫と出会う経緯も違う。
・猫を飼えない理由は尤もなものなのに父親はあっさり許している。仕事場を1階から2階へ移しても毛は舞う筈。父親は中盤で猫が仕事場に入り込んでも平然としている。母親も猫が畳を汚しても鷹揚。
・畳の上に落とした絵の具入れが割れている。
・猫の足跡は猫が歩く前に現れている。
・大雨でも台所の窓から見える外は晴れている。
・43分 まことの体と体の隙間が肌色に塗られていた。
・29分「餌が煮干しだと、すぐ食いつくのう」43分「お姉ちゃん。黙って炒り子を取ってどうするんじゃ」47分「お前の好きな煮干しを、いっぱいあげるわ」と、炒り子と煮干しが言い分けられている。
・セリフが説明的。


■戦争童話集 平成29年9月4日
・人の死ぬ場面は流血すら僅かで四肢の揃った儘死んでいたり、クレヨン画で抽象的に描かれる。

戦争童話集「ウミガメと少年」
点数:1/5
分類:戦争 沖縄 小学生
粗筋:空襲を受け田舎町に引っ越して来たてつおは友達ののりおとはなこを爆撃で失う
総評:ひたすらに退屈。娯楽でも道徳作品でもない。誰に何を見せたいのか分からない。一応子供向けの戦争作品を作りました、というだけの作品。飛行機や死体は黒塗りで描かれているので何が起きているのか分からない。海亀はあまり話に関わらない。

原作未読
・突然音楽が始まる。
・何故兵隊は緑色に光っていたのか。
・街が壊滅させられたという説明は無いので、何故てつおが一人飢えて洞窟で生活しているのか分からない。
・てつおは殻毎海亀の卵を食べている。


戦争童話集「凧になったお母さん」
点数:1/5
分類:戦争 戦死 空襲 河童
粗筋:父親が徴兵されたかっちゃんは母親と一緒に空襲を受け死ぬ
総評:人の動きや作画等一応は丁寧に作っているが長くて退屈。主人公が幼いのであまり複雑な話は描かれない。季節はずっと夏で凧は一度も登場しないので凧という喩えは腑に落ちない。

原作未読
・戦争映画で主人公の少年が寄りかかって動かないという始まり方は『火垂るの墓』と同じ。


戦争童話集「小さい潜水艦に恋をしたでかすぎるクジラの話」
点数:1/5
分類:鯨 戦争 潜水艦 恋愛
粗筋:矮躯の早野幸多は秋山好恵に惚れ巨躯の鯨は虹の海で軍艦と遭遇する
総評:戦争映画なのに鯨要素が大きい。別に恋愛要素に意味は無かった。

原作未読
・シャチとイルカが群れを成して鯨と会話が出来ている。
・早野は鯨相手にすぐ打ち解けている。
・飛んでいる飛行機に飛び付くと肩を脱臼しそう。
・飛行機の訓練を積んで来た人間が或る日から潜水艦乗りに転属するという事が可能なのか。潜水艦乗りの服装はあまりそれらしくはない。
・潜水艦がアメリカ軍の電波を受信して解読できている。
くーすけはどこを見て潜水艦を雌だと判断したのか。
くーすけは母親から人間の恐ろしさを聞かされていた割に人懐っこい。


戦争童話集「ぼくの防空壕
点数:1/5
分類:戦争 戦死 防空壕 幽霊
粗筋:ゆうちゃんは防空壕で父親と会話し母親は爆撃を受けて入院する
総評:ゆうちゃんの見る夢に時間を割いている。母親は結局回復したのか。

原作未読
・原作者、主人公の声優、主人公の友達には妹がおり母親が気丈、町内会長から母親宛てに父親の戦死報告が届く、主人公の少年が白昼夢を見る、母親が買い出しに行くという展開は『戦争童話集「凧になったお母さん」』と同じ。


戦争童話集「焼跡の、お菓子の木」
点数:1/5
分類:戦争 金持ち
粗筋:近所に越して来たはるおからパンの木について教えられ空襲でみんな死ぬ
総評:はるおと主人公が仲良く成る展開にもっと時間を割いて丁寧に描くべき。大して仲が良く無いのに大事な本をあげた様に見える。

原作未読
・過去作と違い画面が横長に成った。
・今作も友達に妹がいる。
・空襲後の町は人の死骸が全く描かれない。
・子供達は何故死んだのか。飢えて死ぬ程長期間さまよっていた様には描かれていないし、怪我も大した事無い様に見える。空襲後に飢えていたのなら芋畑に行けば芋を取れたのではないか。
・役名では「太一の母」と「春男のママ」とで子供との関係を書き分けている。


戦争童話集「キクちゃんとオオカミ」
点数:1/5
分類:満洲
粗筋:敗戦後満洲から避難する途中麻疹に罹ったきくは置き去りにされ狼に助けられる
総評:特に人に慣れていたという訳でもない狼が理由無く人間の世話をする点は童話としても強引。狼は中途半端な所で殺されている。

原作未読
・きくの服は右側にボタンが有る。
・今回は解説が長い。


戦争童話集「青い瞳の女の子のお話」 平成29年9月5日
点数:1/5
分類:戦争 疎開 小学校
粗筋:横浜から父親がアメリカ人の青い目の女の子が四国に疎開して来て憲兵から逃れる
総評:苛められていた中、木登りであっさり仲良く成り、戦死通知であっさり嫌われ、収容所行きの決定でまたあっさり味方されている。周囲の生徒の好悪の変化が激しい。

・男子生徒は教室内では裸足。
憲兵が弱い。憲兵はふなじいからも嫌われているのか。


戦争童話集「ふたつの胡桃」 令和1年8月9日
点数:1/5
分類:犬 寺 タイムトリップ 強盗 空襲
粗筋:あやかはライアンと共に60年前の世界に時間遡行する
総評:娯楽作品として作られていないので面白みや新しさは全く無く無味無臭。音楽は大袈裟で安っぽい。

・セリフが説明的。
・ともこはあやかに大事にお守りを渡す程打ち解けるのが早い。
・3人組の強盗は製作者一覧では泥棒という表記。