アニメ版 氷菓

★書き終わり 平成29年3月24日

原作未読
点数:3/5
分類:主人公席 ウユニ塩湖 高校 部活動 駄洒落 無気力 金持ち 名家 推理 寝癖 姉弟 顔の見えない登場者
粗筋:姉の勧めで古典部に入部したやる気の無い折木は千反田に引きずられて謎を解決する
総評:作画品質は高い。独特な雰囲気。展開が遅くまだるっこしい。細かな伏線を楽しむ作品。どうでも良い謎に取り組んでいる。推理は、有り得る理由の内僅かに可能性が高い方という程度の選択肢を確証も無いのに自信たっぷりに披露していて突っ込み所が多い。些細な点を気にして理詰めで話を構築しているがより大きな疑問は放置している。それでも説明されると当てられなかった事が悔しい。主要登場者数は4人とやや寂しい。

・背景群衆は3DCG。

・いばらは全話通してけなげな上に可哀想。
・ふくべは主人公の事を詳しく知っている。
・すぐむくれる千反田は可愛い。

平成29年3月16日
1
無気力な主人公は姉の頼みで部員の居ない古典部に入部し謎を解決し千反田が部長に成る
・よくある無気力な主人公。
・主人公席
・主人公は無気力な割に謎を作り上げたりと能動的。
・主人公の友人の世話焼きが一番の謎。
2
図書室の本の謎を解き日曜日に折木は千反田に呼び出される
・折木はこの学校の図書室の本の貸出期間が2週間だという事実や返却コーナーの実態は知らなかったのに金曜日の図書当番が誰かは知っている。
・謎は面白い。
・話の進みが遅い。
3
夏服に着替え千反田から7年間行方不明のおじの謎を解いてくれと頼まれ姉の手紙を元に文集を見付ける
・OP無し。
・いばらが部員に成っている。
・45年前に高校生だったおじは今63歳か。千反田が15歳だとすると年齢差は48歳。
・タバコを吸う為に赤外線センサーを設けるという手間をかける事は理解できない。消臭スプレーを使ったとしてもタバコ臭さで喫煙はばれるし赤外線センサーもすぐ見付かる筈。敢えて学校でタバコを吸う事で喫煙を隠しているのだと相手に思わせておき、本当に隠したい事を隠蔽しようとしているという推理の方が腑に落ちる。
・千反田はどうでも良い事で悩んでいる様に思える。
4
千反田の家で4人で関谷純について考える
・千反田は会社員の様にしっかりしている。
・1960年代は学生運動が有ったから校内暴力が無かったという仮説は乱暴。
・おにぎりの海苔は一口で噛み切れている。
・あまりしっくり来ない謎解き。関谷純が何か問題を6月に起こして10月に犯人だと発覚した可能性も有るのではないか。
5
姉からの電話で疑問が浮かび関谷純の後輩の司書に話を訊き謎を解決する
・OPとED無し。
・娯楽の乏しい時代は文化祭位しか熱中できる対象が無いのか。それにしても5日間は長過ぎる気がする。
判じ絵
・「氷菓」の駄洒落には納得いかない。
・司書に氷菓の1号について何故訊かないのか。
6
7月に怒る事について語り合う
・千反田は怒らない人として認識されているが今は付き合って3箇月目。
七つの大罪はそんなに悪くないという高校生らしい青臭い話をしている。
・小さな千反田天使は可愛い。
・寧ろオミチ先生が何故生徒の反応から自分の間違いに気付かなかったのかが気に成る。
7
夏休みに温泉合宿に行き幽霊の謎を明かす
・温泉に行こうと言い出した千反田が旅館を用意するのかと思ったが何故かいばらが気を回している。
・ハンガーに干した浴衣が首吊りの人間に見えるという理屈は無理が有る。
・今回は首吊り幽霊の謎と兄弟に憧れるという千反田の願望がうまく噛み合った話。
・お風呂回
8
夏休みに自主制作映画を観て犯人を推理する
・「えんしゅう会議」とは何なのか。
・折木はやけに先輩に対して喧嘩腰。
・脚本が未完成なのに映画を撮り始めるという作り方がおかしい。
・ここは北海道ではないと判明。
・映画に無関係な古典部が犯人当てに参加したからと言って2年F組に責任が発生するという折木の理屈はおかしい。
9
映画製作関係者から聞き取り調査をする
・OP無し。
・冒頭に『この物語はフィクションです』という説明が表示された。
・そもそも関係者から聞き取りができない訳ではないのに何故断片的な情報で推理を始めているのか。
・「違和感の様な物を感じます」
・はばの理屈は分からない。
・合議制で推理作品を作っている。
・酔っ払った千反田は自転車ではなく徒歩で帰っている。
10
犯人を当て新たな謎が発生する
・夏休みにも図書当番が有る。
・腕を切り落とす位の攻撃を加えたのであれば犯人は相当筋力が有る筈だし、血しぶきを浴びている筈。
11
再び考え直しいりすの陰謀を暴く
・綺麗に纏まった折木の推理に欠陥が見付かるというまさかの展開。
叙述トリック一点で折木の推理がほんごうの案とは違うと断言する事は早計。ノックスの十戒やらを守っているといりすから太鼓判を押される位「ミステリーの勉強をきちんとしていた」のであれば叙述トリック程度を知っていない方が不自然。
・いりすは、自分はミステリーには疎いと初めに説明していたが、ノックスの十戒やらの事は知っている。変に時間と手間をかけて人任せにせず自分で書いた方が絶対に早い。
・細々とした矛盾を突いて論理的に考える楽しさは有るが、たかが高校の文化祭の映画で小難しい手回しをするという事が一番の謎。やはり未完成の脚本で撮影を始めるいう前提に無理が有る。何故そこまで映画に力を入れているのに、未完成の脚本で撮影を開始したのかという謎も有りそう。

平成29年3月23日
12
冬服に替わり姉が帰宅し文化祭当日刷り過ぎた部誌に悩む
・OP無し。
・たった30部なら印刷所を頼まずにコピー機で刷れば良かったのではないか。
・『サムライスピリッツ』のナコルル、『ボーカロイド』、『11人いる!』、エンタープライズ
・写真部は衣装が豊富だが被服研と合同で開催しているのか。
氷菓の表紙は犬と兎が噛み合っている絵。
13
アップルジュースに続いてタロットカードと碁石が盗まれふくべはたにから勝負を挑まれる
・OPが変わった。
・クイズは携帯電話で答えをすぐ調べられそう。
・十文字はタロットカード占いをできなくされるという営業妨害を受けているのに呑気。
・「AKな」
・漫画研究会は男子部員が2人しか残っていない。
・「やっぱり気に成りません」
・中学校時代のいばらの上着はボタンが右側に売る。
・原画6人。
14
お料理対決で優勝しお玉が盗まれていたと発覚する
・『龍虎の拳』のキング、「過激にファイヤー」、夜間飛行
・漫画研究会の『魔女っ子 VS パンサー」の『パンサー』とは何を指しているのか。
氷菓 第十四話「ワイルド・ファイア」 - だいちゃんの時間を見つけて書く日記(別館)
http://d.hatena.ne.jp/daichan330+subdiary/20120725/1343195616

ちなみに、前日に続いて部長の湯浅が書いたと思われる教室の前の貼り紙には「魔女っ子(伊原)VSパンサー(河内)」と書かれていました。
ところで、改めてアニメでこのシーンを見ていると河内=キング側の煽り文句である「パンサー」に違和感があったのですが、「龍虎の拳」シリーズでのキングの初期設定を少し調べてみた所、「パンサー」ではなく「バンサー(用心棒)」だったようです。
原作(文庫)での該当箇所も見返したのですが既に「パンサー」と書かれており、アニメスタッフが間違えた訳ではないようなので、原作での誤植ということになるんでしょうか。敢えて「パンサー」にしたという可能性も無い訳ではありませんが…。

・AQUARIUSに因んだAQUARIER。
・お手
・この高校は伝統的に模擬店が禁止されていて金が動かないから文化祭荒らしもいないという説明だったが、古典部といりすの組は金を稼いでいるし製菓研究会は食べ物を売っている。15話で明らかに成るが通信販売迄有る。
・「はぁっ」
・料理対決のアナウンサーの「なのか」とは何と言っているのか。
・みんな料理がうまい。
・折木の「疲れた」が可愛い。
15
ふくべはこの事件は折木に向かないと判断し生徒1000人の中から怪盗十文字を探す事にする
・姉は弟の為に弁当を作っていて優しい。
・「わらしべプロトコル
・壁新聞の号外は古典部から情報を提供を受けたのに古典部の記述は工作部同様1行のみ。甲斐が無かったと言える結果なのに千反田は喜んでいる。
16
姉が来校し『夕べには骸に』を置いていき作画が生徒会長だと判明する
・『サムライスピリッツ』の不知火舞、『七色いんこ』の千里万里子
・「どうせ考えに煮詰まっていた所だ」
・ふくべは自分が役に立てなく成りかけた事で焦っている。
・背景は実写の様。
・『ABC殺人事件』を知らないと充分に楽しめない。
17
十文字事件の犯人を突き止めふくべはがっかりする
・OP無し。
・折木はナトリウムと水鉄砲を手に入れろと無理な要求をしている。
・納得いかない落ち。折木は、犯人は漫画原作を失くした事を後ろめたく思い隠したいから犯行に及んだのだと推理しているが、コピーがパソコン上に残っているだろうし、無くてもせいぜい30ページの漫画の原作なんて原作者や一度読んだ人間なら思い出せるのではないか。
・たかが漫画如きの為に泣いたり盗みを犯したりと話が大袈裟。
・生徒会長は友達にせっつかれたら色付きのポスターを描く程度には筆が軽いのだから「俺が何でもするからお前は原作を読んで漫画を描け」と一言言えば済むのではないか。何故怪盗を演じるという遠回しな方法を選んだのか理解できない。
・犯人は、文化祭を楽しむ暇も無く危険を犯して10回も窃盗に手を染めたのに、肝心の思いは届かず、後輩には見破られ、おまけに恐喝迄受けていて踏んだり蹴ったり。ボヤ騒ぎは先生に報告しないといけないしそこで嘘をつきそれがばれたら停学も有り得る。
・犯人が部誌の取り扱いを拒否したら折木は犯人を明かしたのだろうか。犯人が卒業した翌年の氷菓の題材にはしそう。
・グローバルアクト研究会はやけに目立っていたが特に伏線でも無かった。
・たにがふくべに絡んできた理由は不明な儘。
わらしべプロトコルは犯人探しには特に関係無かった。姉は意味無く万年筆をくれたのだから、手鏡が無くても『夕べには骸に』をくれた気がする。途中手に入れた被服研の番号札は使われない儘に終わった。
・姉は『クドリャフカの順番』を買う為に予告が載っている『夕べには骸に』を持って来ていたのか。
18
中学校時代の思い出を図書館で検証する
・知らない中学校の先生の話を聞かされて千反田は退屈しないのか。
・どうでも良い話を1話かけて丁寧に描いている。
19
11月1日に折木は自分の推論が理屈に過ぎない事を証明しようとする
・そう言えば刷り過ぎた氷菓は千反田のおじの家族にあげれば良かったのではないか。
・柴崎教頭は、呼び出す対象が放課後も居残っている事を予期して放送した可能性も有る。
・生徒指導部のもりした先生の手が空いていないから教頭が呼び出しを担当した可能性も有る。
・考え方は面白いが、犯人の倫理観という曖昧な物に頼ったり、日付けを発したから文章を読み上げている筈という論拠の弱い推理は納得いかない。
・僅かな発言を元に犯行を暴くという『9マイルは遠すぎる』のパロディ。
20
正月に千反田と折木が神社の納屋に閉じ込められる
・「いい子してました」
・巫女用の付け毛には黒髪の十文字だけではなく茶髪のいばらに合う物も有る。
・神社は部外者を平気で本殿に入れている。
・助けを呼べない理由は納得いかない。逢い引きであればわざわざ知り合いのいる神社を選ぶ必要は無いと考えられる筈。そもそもきちんと倉に行けていたとしても人の居ない倉から二人っきりで出て来た場面を知人に目撃されたら同様の疑いをかけられるのではないか。
21
バレンタインデーに髪型の変わったいばらのチョコレートが失くなる
・手作りではないからチョコレートを受け取らないという理屈は意味不明。だと思ったら理由が後で明かされる。
・OP無し。
・『電脳戦機バーチャロン
・結果的にだが、折木がふくべにバレンタインチョコレートを渡している。
・何故ふくべは千反田が鍵を開けた儘部室を空けると考えていたのか。
・天文部のなかやまは冤罪を受けている。
・21時を過ぎたのに折木も千反田もふくべも服を着替えていない。
・単にふくべが屑でいばらが可哀想なだけの回。自分の言葉ではっきり答える勇気が無いからと無駄にこそこそ立ち回っている。
22
4月3日に千反田は将来を語る
・急に2箇月も経っている。
・Doleに因んだDolo。
・いりす先輩はどこにでも現れる。
・ここは大阪府ではないと判明。
・犯人である茶髪は南北問題と、それに対して千反田が口添えできる事を知っていたのだろうか。
・当日に桜が咲いている事と、橋の工事が当日から始まると予定されている事と、工務店が電話一本で騙せる事と、千反田が口利きできる事等の偶然が重なって成り立つ話。疑わしいと言える状況証拠のみで物証も何も無い。酔っ払いのお爺さんが酔っ払っていて電話をかけた可能性も有る。折木があの橋は工事中だと言い出さなかったら誰も工事に気付かない儘行列は橋を渡らずに桜並木を歩く事も無く引き返していたかも知れないし、千反田が口利きできる立場でなければ奥の橋は渡れなかったかも知れない。
・千反田は高校生にしては可哀想な位しっかりしている。
・最後の折木の告白ははっきり告げて欲しかった。もどかしい。