小説の感想

■【17-13】「志 青山に在り」から「人間 到る処 青山有り」へ―李白、蘇軾、釈月性 | SciencePortal China https://spc.jst.go.jp/experiences/change/change_1713.html
蘇軾の詩は「自分の事なんてどうでもいいから、遺体は墓なんて立派な所に埋めず適当に捨てて置いていいよ」という諦めの境地に達した無気力な意味で、
月性の詩は「死んだら死んだでどうなっても構わない。人間は死ぬのに立派な墓なんて要らない」という無骨を気取った意味に受け取れる。


ラブライブ! School idol diary 〜高坂穂乃果
1〜2話 平成27年6月10日 2/5
・文体は『シスタープリンセス』の公野櫻子らしさが強く読んでいてとても気恥ずかしい。
・女子高校生が書いたものとして可愛らしさが強調されており、
一生けんめい、ひとつだけわかる、いちばんの主役
等の単語は平仮名で書かれているが、一方で
強いて、裁縫、正真正銘、嵌められた、感嘆、
等、女子高生が手書きでは書かなさそうな漢字も目立つ。日誌という体で書かれているがパソコンで書かれた日誌なのか。


■小説家・津原泰水さんの代表作「五色の舟」(河出文庫『11 -eleven-』収録)全文無料公開!|Web河出 http://web.kawade.co.jp/bunko/3479/
令和2年4月29日 2/5
奇形 片端 昭和初期 戦争 空想科学 未来予知 時間移動 テレパシー 同性愛 平行世界 見世物小屋 予知夢
・未来予知や平行世界という設定は眼目ではなく、見世物小屋の疑似家族が戦争と件に翻弄される点が話の中心。
・謎の存在に従ってただ単に辛い世界から逃れた、というだけで盛り上がりが無い。件の謎は明かされない儘。
・終盤の科学技術の発達した世界描写は唐突。
・「みんなも。ほかのみんなも幸せに!」と桜が叫んで移動した並行世界でも身体の欠損は維持されているし、犬飼先生は死亡している。
・読者に何を伝えたいのかいまいち分からない作品。


■ごんぎつね 全文 http://www.yanabe-e.ed.jp/01nankitiMap/nankiti_siryo/gon_zenbun.htm
4/5
悲しくいいお話。いたずらが何を産むか、親切が何を産むか、名前を隠した親切がどの様に受け止められるかが分かり易く描かれている。
ただ、いたずらや親切の帰結を最低限描くのに留まり、あまりに無駄が無い。もう少し長くても良かった。


宮澤賢治 星めぐりの歌 http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/46268_23911.html
平成29年2月25日 2/5
童謡の様な詩。


■永訣の朝
平成30年8月13日 1/5
解説が無ければ意味が分からない。
英字の部分はエスペラント語かと思ったらローマ字の岩手方言だった。


江戸川乱歩 二銭銅貨 http://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/56647_58167.html
2/5
・終盤のどんでん返しは寧ろ無い方が作品として面白い。そんなトリックが行える訳が無いという作者の自信の無さから生まれた逃げに思える。
・友人の暗号好きを知っていたから思い付いたいたずらなのだろうが、それを踏まえても気付かれずに何かの支払いに使われたり、興味を持たれない可能性も有る。
・泥坊が金の在り処を言わない、改造二銭銅貨を持っていた、親戚が印刷屋で玩具の紙幣を印刷したばかり、友人が暗号好きとあまりに条件が揃い過ぎていて不自然。
・収監された犯罪者が硬貨を獄中に持ち込めて、仲間の手に渡る事を期待して監獄の差入屋にそれを渡せる、という状況設定からして無理が有る。
・自分が獄中に居る間に金を預けられる程信頼できる仲間を持っているのなら、逮捕前に盗品の在り処を伝えているのではないか。


夢野久作 きのこ会議 http://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/46694_27682.html
平成27年6月15日 1/5
何の捻りも無く何を伝えたいのか解らない。書き留めた儘放置された小説のねたを一応は落ちが付いた体に無理矢理形作ったかの様な味気無さ。毒茸が悪い性格をしているという設定は安直だし、毒茸の理屈の否定の仕方が強引。子供騙しにも成らない。


夢野久作 ドグラ・マグラ http://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/2093_28841.html
読み始め:平成28年11月23日 読み終わり:平成29年7月20日
点数:2/5
分類:心理学 記憶喪失 精神病 空想科学 獲得形質の遺伝 九相図
粗筋:精神病院にて記憶喪失状態で目覚めた男は博士2人の話を聞いて自分の名前を思い出そうとする
総評:一応は面白いが長さに対する対価としては物足りない。長さの割に登場人物が少ない。主人公の正体も不可思議な事件の真相も投げっぱなしで締りが無い。投げっぱなしが許される作品ではあるが終盤はもう少し作者に粘り腰が有れば綺麗に物語を解決させられていた気がする。作者が考え付いた似非科学を披露する媒体として小説の体裁を取っている。読者を煙に巻く事を意図している。

・長い話だが劇中の9割は1日の間の出来事でしかない。
・あなたは実は資産家の息子で若くて可愛いいいなづけまでいるんですよ、という都合の良い異世界転生もの。
・文章は入れ子状で分かり難い。特に『【三】 呉一郎の第一回覚醒と夢中遊行との関係』の辺りは同じ接続詞が連続していて読み難い。
・若林と直接対話する描写が無いので正木の一人相撲に見える。
・若林博士の話は長い。脇道に逸れた無駄話が多いという点では頭がおかしい。
・「ヘイ。ちょうど丸一個月前の事で、特別の御註文でしたから、まだよく存じております。まん中を高く致しまして、お顔全体が温柔おとなしい卵型に見えますように……まわりは極く短かく、東京の学生さん風に……」と一個月前に髪を切っていたらしいが
『そこから丸々と肥ふとって突き出ている四本の手足は、全体にドス黒く、垢だらけになっている……そのキタナラシサ……。
 ……いよいよおかしい……。
 怖こわ怖ごわ右手めてをあげて、自分の顔を撫なでまわしてみた。
 ……鼻が尖とんがって……眼が落ち窪くぼんで……頭髪あたまが蓬々ぼうぼうと乱れて……顎鬚あごひげがモジャモジャと延びて……。』
と不潔に成るのが早い。
・『あんな処まで俺の身体かしら』
・「申さばこの十人の精神病患者は地上千万無数の狂人の中から選み出された精神異状の代表的チャムピオン」
・『可愛い恰好に透きとおった二重顎まで』と二重顎が褒められている。
・モヨ子は立派な服を着た状態で棺桶に入っていたが、服を着せる際に体温や脈拍に誰も気付かなかったのか。
・都々逸が長い。
・詳細に語る文体なのでみんな証言が細かく長い。忘れっぽかったり口数が少なかったり大雑把な性格の人間は出て来ない。仙五郎は「細かい事はよく記憶おぼえませぬ」と語っているが充分によく記憶している。
・剣豪小説じみた部分は格好良い剣豪小説を書こうと無理している感じがする。
・「これが吾輩の遺言書の中の最重要なる一部分なぞいうことは、もういい加減忘れて読んでいたでしょう。」とあるが、確かにこれだけの長文を読んでいると元々何の文章だったのか忘れてしまう。
ウイスキーの効果を何度も疑っている。
・「この上の感激は求められられられられないといった程度にまで高潮した慾求を」
・世間に対して呉モヨ子が死んだかの様に偽装しているが、見当通りに記憶が目覚めた後呉モヨ子の処遇はどうするのか。
・細胞一つ一つが物を考え脳髄は電話交換局に相当するという空想科学は面白いがどうして思い付いたのか。
・終盤で若林博士が褒められているが何の根拠が有ってその結論に達したのか。
・主人公の正体は臭わせているだけで明示はされない。
ドグラ・マグラの説明を受けた後に見た絵画は特に物語に絡む事は無かった。
・平成29年7月21日から平成30年7月26日にかけて2周目を読み終わり。


芳黛 自殺 呉青秀の思想に共感したから 呉青秀に殺される
呉青秀 自殺 妻を殺した事を後悔して 首吊り 未遂。芬に止められる。
芬 自殺 呉青秀が行方不明に成ったから 飛び込み 未遂。船員に止められる。


誤字
踪跡(そうせき)と蹤跡(あと)を使い分けている。
闃寂(げきじゃく)と闃寂(げきせき)を使い分けている。
「凝然と(じっと)」という単語は5回使われるが、3回目と4回目だけ読み仮名が振られていない。

「あなたが最前の令嬢と」「貴方の過去の御記憶を」と「あなた」の表記が統一されていない。
・「亜剌比亜アラビア数字で、12345と番号が打ってある」とあるが書かれているのはローマ数字。
・一週間ばかりの間
斎藤先生の一週忌
最高等の営養分
色々な活躍を初める事になるのだ
勝手気儘な夢中遊行を初めたものに相違ないのである
いつの間にか取止めもない事を考え初める
見廻わし初める
だから『物を考える脳髄』の事を考える『物を考える脳髄』は、一番最初に脳髄を発見した科学者ヘポメニアスが、自分の脳髄の作用を錯覚した『脳髄の幽霊』に悩まされ続けて来たのである。
戦争が初まろうが、大地震が初まろうが、
世界初まって以来
夢を見初める
働らいておりまする
働らいちゃ困る
白い看護婦服と帽子、バンドの一揃い、スリッパ、看護婦帽
匐はいまわり初める
頭部から初めている事
両手を敏活に働らかせつつ
五官と直接に連絡し
仮想の犯人を拈出せんしゅつするが如き
様々の狂態を初める
静まり初めた。
熟睡している時の夢と同様に 熟睡中は夢は見ない
この句を知らなけあ
求められられられられない
自分と同姓の祖先に当る花清宮裡かせいきゅうりの双※(「虫+夾」、第3水準1-91-54)姉妹そうきょうしまいの心理遺伝を
こうなれあ訳はない
努力を初めた
感違いをして
発揮し初めたんだ
研究を初めるだろう
非道ひどい眼に会わせたりして
回転し初める

・仙五郎のセリフ
・・「お医者お医者」と妻かないに云いながら
・・嬶かかあに御案内を致させますから
と家内に対する呼び名が統一されていない。


小栗虫太郎 人外魔境 有尾人 http://www.aozora.gr.jp/cards/000125/files/1320_42462.html
読書日:平成26年6月20日 読書時間:1時間44分 点数:2/5
要素:精神病 言語学 混血 類人猿 魔境 冒険 寝取られ 浮気
荒筋:恋人に裏切られ命がけの冒険に出て恋人の誤解に気付くも前人未踏の魔境で絶命する
総評:それっぽい雑学が織り交ぜられていたりと臨場感は有る。まさかの精神病ネタ。座間の思い込みが全ての元凶。魔境が主人公で、題名に成っている有尾人のドドはただ座間を不安がらせるだけの存在。

・冒頭に登場したアッコルティ先生は妙に存在感を見せながらもそれ以降出番無し。
・座間がマヌエラの浮気をドドのせいと決め付けたのは、マヌエラと仲が良い事への妬みも有ったのか。医者の癖に土人の魔法医者の効力を信じている。
・カークはドドを売ってくれと言われた際人身売買に当たらないか心配していたが、マヌエラの指摘通りドドに対する周囲の人間の扱いは完全に動物に対する態度である。今更悩む事でも無い気がする。
・マヌエラの父は娘の恋人の物見遊山の為に大金をはたいている。
・バイエルタールは要らない事を喋って捉えた人間を無駄に不安がらせている。適当にごまかしていれば難無く殺せたのではないか。
・防虫組織や飛行機が幻想、というくだりと宣教師のでたらめを信じる、牧師に踊らされる、というくだりの意味が分からない。飛行機の実在は傍証が有るし、迷い込んで来た宣教師はバイエルタールに与しているだけで騙してはいない。
・座間は勘違いから周囲を巻き込んだ上恋人をも殺そうとしている。マヌエラに病気が無かったらドドが来てからものんびり実験に終始していたのではないか。
・最後の手紙は極限状況で書かれたにしては長ったらしい。
・死の間際でも訓練された通りに行動するドドには感動するが、ドドが生き残っていた、という展開にはご都合主義に見えないだけの伏線が欲しい。
・舞踏病の静止不能症ラマーナヤーナ、ゴリラ定期鬱狂説、苺果痘フラムベジア、ヘロドトスのナイルの水源についての逸話、ラター、自然草の橋、ゴリラに音楽があるという噂等、織り込まれる雑学はどの程度信用できるのか。




■外国文学
■ロバアト・ブラウニング 楠山正雄訳 魔法の笛 http://www.aozora.gr.jp/cards/001340/files/48417_36106.html
平成27年6月12日 読書時間:15分 2/5
・『ハーメルンの笛吹き男』の翻案。語り口を軽妙にしたもので、本筋に作家性が強く現れている訳ではない。
・特に面白くはない。子供向け。


■もじゃもじゃペーター H.ホフマン 復刊ドットコム
平成26年7月11日 3/5
・悪い子供が不幸に塗れる教訓絵本。文章は韻を踏んでいる。絵本らしく、展開は論理立っておらず理不尽な不幸が軽く描かれる。
・面白くはあるが、これが本国ドイツでは大人気という話にはびっくり。


■女か虎か http://f59.aaacafe.ne.jp/~walkinon/ladyortiger.html
平成29年6月19日 2/5
恋愛 嫉妬 サスペンス
・語り口はくどくどと不必要に勿体付けている。
・王女が嫉妬深い人間であるという点を、過去の事例を引く等してもう一歩詳細に書くべき。
・王妃が出て来ない。
・ラテン系近隣諸国と行き来が有り何頭もの虎と金髪の人間がいるこの国は東欧かロシア辺りなのか。
・審理は大金をかけているが、結局の所運任せで被疑者にも見物人にやれる事は無く所要時間も短く結末は二通りしか無いので何回も観れば飽きる気がする。結婚式ばかりが何度も連続するという事態も有り得る。競技場は普段は別の用途に使っているのだろう。
・被疑者には女性が用意されているとの事だが被疑者が女性の場合は男性が用意されるのか。




■二次創作
知性の夜明け(われわれはかしこいので) - ぶんめいのえいちをみるのです(minmr kasmi (kdkw)) - カクヨム https://kakuyomu.jp/works/1177354054882849578/episodes/1177354054882849812
平成29年4月16日 1/5
・文字の読めないアフリカオオコノハズクに小説のコンテストを楽しもうと誘うかばんは残酷。

しんりんちほー - 『ほーちょー』ってなに?(奈名瀬朋也) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882669968/episodes/1177354054882669977
平成29年4月16日 1/5
・アニメではセルリアンや火位しか嫌うという反応が無かったサーバルが包丁相手に嫉妬している。サーバルが包丁を使えば、便利な上にサーバルも活躍できるのではないか。
・かばんは包丁も撹拌機も知らない。
・題名以上の中身は無い。

ジャパリまんじゅうこわい - まかせるのだ!アライさん(今井三太郎) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882858468/episodes/1177354054882866894
平成29年4月16日 2/5
・元ネタが落語なので読むとっかかりが有ってこの種類の二次創作にしては読み易い方。
・文体からは小説を書き慣れている事が分かる。
・中身は無い。

「賢くない動物には見えない漫画、なのです?」 - 「賢くない動物には見えない漫画、なのです?」(穂村一彦) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882868992/episodes/1177354054882868994
2/5
・童話を元にしているが一応話は捻られていて少しだけ面白い。

閲覧用ログ - ジャパリまんを作り続けたラッキービーストの記録(楢茶) - カクヨム
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882884945/episodes/1177354054882884976
平成29年4月16日 1/5
・12話のラッキービーストの補完話。作者が見せたい点は結末部分だけでそれ以外はもっと手短にできる筈。