天空のエスカフローネ

総評:異世界ものと恋愛ものに巨大ロボットを足しただけの陳腐な作品。制作年代を考慮しても作り込みが足りていない。異世界の世界観が地球とほぼ同じで着物も食べ物も結婚式も中世ヨーロッパそのままという手抜きにはがっかりする。妹の面影をヒロイン求める美形、顔の美しさに拘る敵、危機に陥って謎の力を発揮するヒロイン等在り来りな展開と都合の良い展開ばかりで独自性が足りない。中世ヨーロッパの世界観で巨大ロボット、という点だけは珍しい。

・声優の使い回しが多い。
・見えない敵が中盤迄現れるが作画が楽そう。
・絵柄は如何にも少女漫画。顔は鼻が高い。
・物語が陳腐な割に音楽に凝っている。菅野よう子の無駄遣い。
・作画はこの時代の作品にしては安定している。
・音楽に凝っている点と、愛だの恋だの恥ずかしい展開と、奇妙な専門用語と人型に変形する飛行機の辺りは河森正治らしい。

・26話有るが意外に主要な登場人物は少ない。
・主人公は足が長い。声優の演技は下手。頻繁に幻覚を見る。途中ドレスに着替える意味は有ったのか。
・王子は脇をよく見せる。羽根を出して服を破った後でも同じ赤いシャツしか着ない。
・王子兄弟は共に猫娘から好かれている。龍神人の特性なのか。
・世界を移動して気候が変わってもみんな服を着替えない。
・銀髪は独断で動く上一度も主人公等に勝てていない只の無能。洗脳してまで育てる甲斐は無かった。
・三女姫は腰の位置が高い。
・次女姫は耳全体を覆う飾りを着けていて獣人の様。姉も妹も結婚したのに一人だけ行き遅れ。妹の世話を焼いている場合ではない。
・フォルケンがドルンカークを簡単に裏切る点が納得いかない。部下の死を悼まない程度で離反を決意するのなら何年も忠誠を誓うものだろうか。只の馬鹿ではないか。
・重要な立場である犬男をもっと早くから出して欲しかった。

・変形したエスカフローネは操縦席が剥き出し。
・ロボットのデザインは格好良い。どれも弱点であるドラゴエナジストが剥き出しに成っているがこうしないと動かないのであろうか。内部は細かい部品が多く激しく動いたらすぐ壊れそう。
・恋愛感情が生まれる切っ掛けも動機も何も描かれないまま好きだという告白のみが出て来るので違和感が有る。
・タロットカードは崩壊が頻繁に出る。
・地球の描写は少ない。

平成25年12月12日
1
主人公は異世界から現れた男と共に異世界へ飛ばされる
・好きな先輩が転校する、異世界から美形の異性が現れるという在りがちな展開。
・キスをたださせてくれと乞うのではなく、速さの記録を賭けるという体育会系らしい要求。
・・数字が残るストップウォッチではなく正確性のごまかせる振り子を基準として提供する辺り小賢しい。
・ドラゴンは体積の割に僅かな出血であっという間に死んでいる。
2
王子の町が見えない敵に襲われヴァルガスがやられる
・昔の作品らしく白黒に点滅するパカパカが有る。
・巨大ロボットと戦争という男の子向けの要素がぐんと増えた。
・ヒロインが窮地に陥り秘められた力を発揮するという『イヤボーン』の見本の様な展開。
3
二人は別の国に飛ばされお頭である金髪に囚われる
・「ステルスマント」「運命予測装置」という道具名が安っぽい。
・銀髪は何故キス程度で動揺しているのか。
・銀髪は女に気を取られて、知られてはならない筈の透明な機体について口にした王子を見逃してしまっている無能。
・主人公は国が滅びた王子に落ち込むなと無茶を言っている。
4
金髪の国を銀髪達が襲い皆は飛行船で逃げ出す
・『魔性の美少年』という副題は恥ずかしい。
・王子は剣の柄を擂り粉木に使ってしまっている。
・王子は侍を自称していたが王子と侍は侍従関係に有る職業の筈。

平成25年12月13日
5
王子は敵方の兄と出会い主人公と金髪は銀髪を襲撃する
・主人公はあっさり自殺を図る。
・何故主人公は顔を見ても気付かなかった兄の顔を、裸を見て気付いたのか。
・兄は王子を何の為に眠らせたのか。
・たった7人の兵でロボットを操る大隊に闘いを挑むのは無謀。
・主人公の陸上部らしい点が描かれた。
・「よくも僕の美しい顔を…!」
6
逃げた金髪達は国王に進言するが既に敵国に取り込まれていた
・何故主人公は出身地を隠さなければならないのか。青い月は不吉だという迷信がそんなに普及しているのか。
・主人公はCDを盗んでいる。
・銀髪は何故すぐに王子を見付けられたのか。
7
王の娘は金髪に告白し主人公は攫われ銀髪が町を急襲する
・王が姉より先に妹の嫁ぎ先を決めるという事が有り得るのか。
・知り合って数日の男に恋人が居るからと泣く主人公は自身の言う通り本当に馬鹿。
・主人公が何故誰に攫われたのか誰も気にしていない。
8
主人公は国から逃げ採掘所を襲わせ羽根を生やした王子に助けられる
・銀髪と金髪の決着は描かれないまま話が進む。
・金髪は仮にもお頭なのにポケベルで呼び出される辺りはギャグ。
・ドラゴエナジスト採掘所を襲って何をしたかったのか。ザイバッハに対する嫌がらせにしかなっていない。
9
主人公等は銀髪に襲われ加勢に来た金髪が負傷し姫が治療する
・粗筋が出なくなった。
・王とバリエは出会って数分で結婚を決めている。
・商船に姿を見られたら困ると言って引き上げさせているが、仲間の残骸は見られて構わないのか。
・怪我した金髪がたまたま商船に遭遇し、たまたま商船に姫が乗っていて、姫が医術を学んでいたというご都合主義的展開。
10
尋問担当者が乗っ取られ捕虜が嘘をついてシド王子が騙される
・主人公は物探しが慣れれば誰にでもできると無茶を言っている。
11
主人公は尋問を受け死ぬが生き返り潔白を晴らす
・主人公は運動部なのにスポーツブラを着けていない。
・王子達は折角捕まえた人間をあっさり開放している。
・シドが金髪と似ているのは実子だからなのか。
12
シドが不義の子だと判明しフレイドがザイバッハに侵攻される
・敵の親玉は地球を懐かしんでいる様に見えたが地球人なのか。
・主人公は王子に占いを拒否したが、占い能力が無ければ只の足手まといであるという自覚が無い。
・架空文字と架空の暦が登場。
13
フレイド王は国を捨てた先で銀髪に殺され王子は降伏する
・フレイド王は弱い。敵陣に出てあっさり弓で射られている。無意味な自殺でしか無い。
・王子はすっかり超能力者として目覚めている。
14
王子は姫の婚約者と謎の一族に助けられるがまた倒れる
・謎の一族が簡単操作で突然現れる。故障を起こした自動車と自動車のサービスマンの様。
15
王子と主人公があの世に行くが復活し獣娘達が襲いに来るが帰る
・主人公は今更に成って人殺しを恐れている。
・王子はまた戦闘に飛び出していて学習能力が無い。
16
日記が読まれ金髪の父と主人公の祖母がガイアで会っていたと判る
・久し振りに地球の様子が描かれる。
17
幻の谷に降り立ちみんな幻覚を見る
・不思議な力が勝手に働いてみんなはただ受動的に翻弄されるだけ。
18
主人公達はザイバッハの元に飛ばされ王が地球人アイザックと知る
・悪の親玉は実は地球人。
・王子の危機が主人公の助言であっさり片付いている。
19
三女姫がドライデンと結婚し主人公と金髪がキスする
・いきなり副題と内容が間抜けに成った。
・「龍は未だ一線を越える度胸は有りません」
・ザインバッハは単なる覗き魔に成り下がっている。
エスカフローネを入れた小屋の中に鳩が入り込んでいるが、機体がダニや糞塗れに成らないか。
・運命がぐるぐる手回し機械で変えられていく。
・この世界に傘は無いのか。
20
主人公は三女姫の結婚式で嘘の占いをして敵が攻めて来る
・何故みんなはもぐらの様な強盗・窃盗未遂者をいつ迄も置いておくのか。一国の姫の婚礼前の着替え部屋に入り込んでいて咎められもしない。覗き見か宝石を盗もうとしていた様にしか見えない。
・「幸運血液」「幸運デオキシリボ核酸」という名称は安っぽい。
・主人公は言い訳しつつ嘘をついている。
・主人公は結婚式を邪魔されたドライデンの眼前で金髪が姫の似合いの相手だと酷い事を言っている。
21
主人公を攫った獣娘は反作用で不幸に成り老衰死する
・今更に成って王子兄がアイザックを批判し出した。
22
王子兄が王子を故郷に呼びドルンカークを共に討とうと誘う
・主人公は靴を取り戻している。
エスカフローネの様な巨大な物体が人に知られず移動できるものなのか。
・ザイバッハで女の子がかたつむりを食べようとして犬男に止められた。
23
金髪が主人公に告白し銀髪が攻めに来る
・王子とドライデンは体格差が大きい。
猫娘はパンツを履いていない。
・銀髪が久し振りに登場。付き人の犬男は可愛い。
・王子は又元通り人殺しに躊躇が無くなっている。
・必死に戦っている王子に対して主人公は「戦いを楽しんでいる」と暴言を吐いている。
24
主人公は突然地球に帰り金髪の妹が戻るが銀髪に変身する
厭戦気分からあっさり地球に帰れてしまった。
・マネージャーが先輩を好きだとはっきりした。
・主人公も猫娘も他人の恋路を応援している。
・王子は主人公を好いているとはっきりしたが、いつどの辺りを好きに成ったのか。
・主人公は戦いが嫌いな癖に恋に任せて地球を捨て別世界に行ってしまった。
25
ドライデンは三女姫の元を去り王子兄はドルンカークと相討ちする
・主人公は制服姿で地球に戻り、体操服姿でガイアに来たのにいつの間にか制服を着ている。
猫娘は靴を履いたまま寝台に上がっている。
原子爆弾で敵方の四天王は出番も無くあっさり消滅。
・王子兄の死に方はギャグの様な器用な自滅。格好悪い。
26
銀髪は意識を取り戻し王子は戦争を終わらせ主人公は地球に帰る
・好敵手同士が戦う経緯を巧く描いていて燃える。
・主人公は物を知らない余所者の一般人でこの世界について責任を持たない癖に、戦争の第一人者である王族に反戦意見を訴えていてうざったい。
・王子が羽根を出して飛んだだけで唐突に戦争が終わっている。この展開は理解できない。
・結局親玉は倒されなかった。戦いを否定しているのだから当然かも知れないが釈然としない。放置していたらまた同じ事を繰り返すのではないか。
・主人公が帰った地球は、1話で主人公が突然消えた世界なのか、それとも学校の保健室で寝ている世界なのか。
・地球の男が友達に取られたのは仕方無いとして、王子とキスすらしないのは関係がはっきりせずもどかしい。