以前から指摘されていた原子力発電所の事故可能性

天災は仕方がないが、講じるべき対策を講じていなかった社内体制・政治体制は強く追求されるべきだ。

福島第1原発で新たに33機器点検漏れ(福島民友ニュース) http://www.minyu-net.com/news/news/0301/news3.html
保守管理の規定の期間を超えても点検を実施していない点検漏れの機器が見つかった問題で、東京電力は28日、経済産業省原子力・安全保安院に調査結果を最終報告した。報告では福島第1原発で新たに33機器で点検漏れが見つかった。県は「信頼性の根本に関わる問題」と東電に再発防止策の徹底を求めた。
 東電によると、福島第1原発で見つかった点検漏れは定期検査で行われる機器ではなく、東電の自主点検で定期点検が行われている機器。しかし、最長で11年間にわたり点検していない機器があったほか、簡易点検しか実施していないにもかかわらず、本格点検を実施したと点検簿に記入していた事例もあった。
(2011年3月1日 福島民友ニュース)

東日本大震災】2年前にIAEAが警告か 米公電を基に英紙報道 - MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031622470108-n1.htm
16日付の英紙デーリー・テレグラフは、国際原子力機関IAEA)の当局者が約2年前に、日本の原発の耐震安全指針は時代遅れで、巨大地震が発生した場合は持ちこたえることができない可能性があると警告していたことが分かったと、内部告発サイト「ウィキリークス」が入手した米外交公電を基に伝えた。

 報道によると、IAEA当局者は、2008年12月に主要国(G8)の原子力安全保障を協議する会合で警告した。日本は06年に原発耐震指針を25年ぶりに改定していた。IAEA当局者は、日本では過去35年間にたった3回しか指針が改定されていないと説明、IAEAが内容を再調査していると語ったという。

 会合で、この当局者は最近発生した地震はいくつかの原発の耐震設計基準を超えていると指摘し、深刻な問題だと懸念を示した。日本政府は警告を受け、原発の安全性を高める約束をしたという。(共同)

放射能漏れ】「東電の不作為は犯罪的」IAEA元事務次長一問一答+(1-2ページ) - MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/world/news/110611/erp11061120230007-n1.htm
 「福島第1原発の米ゼネラル・エレクトリック(GE)製沸騰水型原子炉マーク1型は圧力容器と格納容器が近接しており、水素ガスが発生すれば圧力が急激に高まる危険性が1970年代から指摘されていた。福島で原発の建屋はクリスマスプレゼントの箱のように簡単に壊れたが、スイスでは90年代に格納容器も建屋も二重するなど水素ガス爆発防止策を強化した」

 −−東電はどうしたのか

 「当時、スイスで原発コンサルティング会社を経営していた私はこの作業にかかわっており、マーク1型を使用する日本にも役立つと考えた。1992年ごろ、東電を訪れ、(1)格納容器と建屋の強化(2)電源と水源の多様化(3)水素再結合器の設置(4)排気口へのフィルター設置−を提案した」

 −−対策費は

 「非常用の送電線は2千〜3千ドル。排気口のフィルターは放射性物質を水で吸着する仕組みで電源を必要とせず、放射性物質の拡散を100分の1に減らせる。今回の震災でも放射性物質の拡散を心配せずに建屋内の水素ガスを排出できたはずだ。費用は300万〜500万ドルで済む」

 −−東電の対応は

 「東電は巨大で、すべてを知っていると思い込んでいた。神様のように尊大に振舞った。東電が原子力安全規制当局に提出していた資料には不正が加えられていた。これは東電が招いた事故だ」

福島原発の事故、米NRCが20年前に警鐘−非常用発電機にリスク - Bloomberg.co.jp http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=a.lK3UI3LjpM
3月16日(ブルームバーグ):東日本大震災東京電力福島第一原発に起きた事故について、20年前に警鐘を鳴らしていたリポートがある。米国の原子力規制委員会(NRC)による「NUREG−1150」だ。

  それによると、地震発生時に炉心溶融につながる事故の例として、原子炉を冷却するため水を外部からくみ上げるポンプを動かす非常用ディーゼル発電機の破損や停電、貯水タンクの故障などによる冷却機能不全が高い確率で起こると指摘していた。

NPJ シリーズ 原発 福島「原発震災」は予言されていた 弁護士 只野 靖 http://www.news-pj.net/genpatsu/2011/0407-tadano.html
しかし、このような抽象的な可能性の域を出ない巨大地震を国の施策上むやみに考慮することは避けなければならない

東日本大地震から約1年前 院長の独り言 http://onodekita.sblo.jp/article/44555966.html

福島第一第二原発事故を予見していた共産党吉井英勝衆院議員(京大工学部原子核工学科卒)の2005-07の国会質問(その1) http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/03/2006-071-f3d1.html
 
福島原発10基の耐震安全性の総点検等を求める申し入れ http://www.jcp-fukushima-pref.jp/seisaku/2007/20070724_02.html
福島原発はチリ級津波が発生した際には機器冷却海水の取水が出来なくなることが、すでに明らかになっている。これは原子炉が停止されても炉心に蓄積された核分裂生成物質による崩壊熱を除去する必要があり、この機器冷却系が働かなければ、最悪の場合、冷却材喪失による苛酷事故に至る危険がある。そのため私たちは、その対策を講じるように求めてきたが、東電はこれを拒否してきた。
 柏崎刈羽原発での深刻な事態から真摯に教訓を引き出し、津波による引き潮時の冷却水取水問題に抜本的対策をとるよう強く求める。


5年前に指摘されていた福島原発津波」への無力 その他・必見連載 http://president.jp.reuters.com/article/2011/04/01/650DA4AE-56B6-11E0-8777-12CF3E99CD51.php
また、地震による「想定外」の津波が事故原因であるかのような物言いがまかり通っているが、これも事実ではない。震災直前の2月28日、東京電力は新潟と福島の三原発17基で計429機器の点検洩れを認めている。想定外どころか、驚くべき規模の管理怠慢である。


東海第二原子力発電所は似た様な災害に遭いながらも大事故にはならなかった。安全対策の差の参考になる。

asahi.com あわや全電源喪失津波「想定」ぎりぎり 東海第二原発 - マイタウン茨城 http://mytown.asahi.com/areanews/ibaraki/TKY201104190562.html
3月11日午後2時48分。運転中だった原子炉は地震の2分後、自動停止した。外部電源は遮断され、非常用ディーゼル発電機で海水ポンプを動かし、原子炉を冷却し続けた。が、約1時間後、その海水ポンプエリアに津波が押し寄せた。

 午後7時26分。非常用ディーゼル発電機の海水ポンプの異常を示す警報が鳴る。津波の高さは5.4メートル。防波壁より低かったが、工事中のため壁には穴が開いていた。

 その穴から海水が内部に注ぎ込み、海水ポンプ1台が水没。非常用ディーゼル発電機1台も停止した。残り2台の海水ポンプは水につかったが、水深が低かったため稼働。非常用発電機も2台が無事で、原子炉は冷却し続けられたという。


そもそも東北地方東部や沿岸部の危険性も以前から警告されていたらしく、警告を守った地域は被害が少なかったらしい。堤防も当てにならないから、今回の津波被害は教訓や警告ではなく沿岸部への民家の新規建築を規制する法律、という形で次代に残すべきだろう。

東北地方の地震活動の特徴 - 地震調査研究推進本部 http://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/tohoku/tohoku.htm
地震 マグニチュード 地震発生確率(30年以内)
三陸沖から房総沖の海溝寄り 津波地震 Mt8.2前後 20%程度
正断層型 8.2前後 4%〜7%
三陸沖北部 8.0前後 0.5%〜10%
宮城県沖 7.5前後 8.0前後(連動) 99%
三陸沖南部海溝寄り 7.7前後 80%〜90%
福島県沖 7.4前後(複数の地震が続発する) 7%程度以下
(算定基準日:2011年1月1日)

もりぶろ:リアス式海岸についての知識をひけらかす会 http://blog.livedoor.jp/morithin/archives/30341669.html
August 16, 2005
①今朝、東北地方で大きな地震がありましたね。怪我人も多数でているようですが、津波はなかったのは、不幸中の幸いといったところでしょうか。しかしスマトラ沖以来、地震と聞くと津波を気にするようになったような気がします。特に東北地方の太平洋側の地震となると、津波の心配をせずにはいられません。

YouTube - "TSUNAMI" 失敗は伝わらない http://www.youtube.com/watch?v=qkLqVr_Qk_w
過去からの警告を守った姉吉地区、家屋損壊を免れていた p4j - がんばれ日本!! http://blog.livedoor.jp/pfj_blog/archives/50611213.html

YouTube - まんが日本昔ばなし 「みちびき地蔵」 http://www.youtube.com/watch?v=pCAbYlODSc0