地震8日目

平成23年3月18日

9時頃、揺れというよりぶるぶると小刻みに家が震えている。若し自分が巨大生物の体の上に乗っていたらこんな感じだろうか。

今日の我が家は第2グループに属し、9時20分〜13時・16時50分〜20時30分まで計画停電らしい。まだインターネットでの調べ物が終っていない内に停電になってしまう。地震は震度3程度迄なら家が揺れるだけだし、品不足も我慢出来る。でもインターネット・コンピューターが使えないのは不便極まる。モデムとルーターを動せるだけの電力を持つ無停電電源装置の様な商品は無いものだろうか。停電してインターネットに接続出来なくなる前にノートパソコンで幾つかウェブページを開いて読み込ませておく。さぁ停電め、来るなら来い。9時43分、予定より23分遅れで停電が始まる。

11時、停電中の街を歩いてみる。平日の昼間である事もあり、人通りは少ない。信号機は、どこからか電気を得て可動しているものもあれば、停止していて自動車と歩行者が間合いを読みながら横断しているものもあれば、警察官が人間信号機として働いているものもある。近所のリブレ京成は閉店していたが、ローソンとローソンストア100は停電中も営業していた。アイスクリームが売られている棚は開けられない様縛られている。店内が暗い異常事態であるからか客はやや興奮している。レジスターはレシートの出力とクレジットカードの利用が出来ないらしい。自動販売機も停止している。パチンコ店前には通電を待った4人前後の客が開店待ちの列を成している。銀行もゆうちょ銀行も閉店している。電車は走っており、駅は電気が通っている。市川市立市川小学校は今日の午前中が卒業式であった。12時37分通電開始。やはり通電すると駅前が活気づいてくる。13時、ダイエー市川店の前には13時30分の開店を待つ客が200人近く行列を作っていた。街中の停電という異常事態にあっても平然と街が成り立っている様を見て日本が誇らしくなった。何人死んだ、何が危険だという地震報道に接してばかりいると少し落ち込んでしまうが、街の元気に触れてすっかり安心する事が出来た。
ウルトラQ 〜drak fantasy〜第1話『踊るガラモン』では、電子機器が使えない為労働時間が減り穏やかに過ごす日本が描かれていたが、当然ながら実際の日本はそんな事にはならなかった。輪番停電開始から2年間の内、停電を原因とする死者や怪我人は「被災者」として保険金や見舞金を受給出来るのであろうか。それが無理でも統計には地震死者・津波死者に加えて記録して欲しい。経済損失で言えば、地震津波・停電の内停電が一番大きな割合を占めているかも知れない。

シャポー市川店は16時からの2回目の輪番停電に備えて15時30分に閉店した。自分も含めて客はみんな慌てて買い物を済ませていた。しかし2回目の輪番停電が中止となった事を知っていたダイエー市川店は平常通り23時迄営業を続けていた。停電が中止になったと知っていても、ダイエー市川店のエレベーターには乗る事には抵抗が有る。他の客は平然と乗っていた。
日高屋市川南店で、停電時間を女性店員に聞いたおじいさんが、店員の態度がなっていないと怒って店を出て行った。殆ど八つ当たりでしか無い。やはり年寄りは頑固で幼稚だ。

ダイエー市川店では5000円以上布団類を買ったのに、5000円以上の買い物で即日配送を頼めるサービスは地震の影響で中止中であった。中止は仕方無いが、損したなという気分が拭えないのでせめて500円分の商品券かポイント加算か何かが欲しい。

今日辺りになって、オリンピック市川店とダイソー市川店ではパン、カップラーメン、レトルト食品、米が復活し始めている。相変わらず電池だけはない。人間の食料は減っていてもペットフードだけはずらっと並んでいるが、いざとなればあれを食べる事になるのだろうか。